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キニナル記

その時気になったものを完全主観で綴ります。

ロハスJr.やアルカンタラってどんな選手?阪神フロントの補強がエグいって!

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2020年も読売ジャイアンツにゲーム差を開けられての2位に甘んじてしまった阪神タイガース
活躍できなかった選手の戦力外通告が相次ぐ中、1年目で活躍を期待されるも17本塁打で終わったボーア選手とも契約せず退団。
一体どうなるの?と思っていたら…

阪神タイガースの2020年オフの補強をまとめてみました。

▼2020年オフに退団した選手たち

2020年シーズンは支配下70名の枠を目一杯使っていた阪神タイガース
藤川球児投手の引退や能見篤史投手らを含む9名の自由契約で枠を増やしています。
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そしてシーズン終了後にトミー・ジョン手術を受けた島本投手、才木投手が育成契約になりました。

更にボーア内野手、ガルシア投手、呂投手が退団となり枠が14空きました。
この時点で自由契約ですが、スアレス投手も退団となれば更に枠が空きます。

▼FAにも動きなし…阪神の補強、大丈夫なの?

2020年のドラフト会議で8名の支配下選手と1名の育成契約選手を獲得した阪神
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補強第一弾として巨人から金銭トレードで山本泰寛内野手を獲得。
更に福岡ソフトバンクホークス中日ドラゴンズ自由契約になった加治屋蓮投手と鈴木翔太投手を支配下と育成で獲得。

この時点でFA市場に中日の大野雄大投手やヤクルトの山田哲人内野手が残留が決定しており、西武の増田達至投手の獲得への取材をされた際にフロントが「球団内ではFAの話題はあまり盛り上がってない」と獲得の意向がないコメントが出ていました。

巨人に7.5ゲーム差をつけられたのに大丈夫???

ところがここからが補強の本番だったようです。

支配下枠が2つ埋まり、いよいよ外国人補強に動いていきます。

 


▼外国人の補強がエグいって!!

まず中日ドラゴンズMLB、昨年途中から千葉ロッテマリーンズで活躍したチェン・ウェイン陳偉殷)投手を獲得。
ガルシア投手や能見投手を自由契約にしたので左腕が不足しており、岩貞投手も岩崎投手とともに中継ぎ起用を矢野監督が示唆していました。
実績のある先発左腕が高橋遥人投手のみの状況の中で、日米通算95勝で昨季もQS(クオリティスタート)を全4試合で達成したチェン投手の獲得が大筋合意。

そして2020年に韓国二冠王のメルロハスジュニア外野手の獲得が大筋合意と報じられました。
142試合出場 安打192 本塁打47 打点135 得点116 打率.349 長打率.680  OPS 1.097
堂々たる成績で今オフ注目の選手として日米韓で争奪戦となっていたロハスJr選手。スイッチヒッターとして3番ライトを担うと見られています。
報道前は阪神の歴代助っ人(ゴメス選手、マルテ選手など)をInstagramでフォローして情報収集していたと見られるロハスJr選手。獲得にあたって今季から阪神に加入しているジェリー・サンズ外野手が夫妻ぐるみでの付き合いがあったようで大きく貢献していたようです。

更に今季韓国20勝右腕のラウル・アルカンタラ投手とも大筋合意と報じられました。
20勝2敗 防御率2.54もさることながら、31試合で198回2/3を投げたスタミナも魅力です。


この3人を加えて支配下枠は69に。
スアレス投手次第ではあるものの、育成選手やトレードのために2枠は必要とすれば補強はここまでのようです。
即戦力ルーキーに中継ぎ投手、先発左腕やクリーンナップを担える外野手とストッパーさえ決まれば活躍するかどうかは別として100点満点の
補強と言えるのではないでしょうか?
阪神タイガース球団の2021年、そして矢野監督契約最終年への本気度が伝わってきます。

 


▼新加入の外国人選手ってどんな選手なの?

チェン・ウェイン投手
35歳ながらまだ150キロ出るスピードが魅力です。
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背番号は14番と見られています。


○メル・ロハスジュニア外野手
メジャー経験こそないものの、韓国で開花した30歳の巧打も見せるパワーヒッターです。
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韓国はチェンジアップが主流で、フォークボールを投げる投手が少ないのですが、外角へ逃げて、落ちていく球にバットを出すケースは少なかったですね。日本はフォークが多いので、そこへの対応も見ものです。ただ、タイミングがズレても(バットで)拾える技術があります。

ロハスJr.はサンズよりも穴が少ない選手 サムスン2軍監督・落合英二氏が分析/阪神タイガース/デイリースポーツ online
サムスンライオンズの二軍監督をしている元中日ドラゴンズ落合英二さんの分析です。

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ハングルでおふざけをするロハスジュニア選手。海外の文化に馴染む様子が見られます。

李次長は韓国での成功に「高い適応力」を挙げる。「韓国語会話の7割は理解し、しかも、ハングルを書けるし、読める。キムチ鍋が好きで辛いものもOK。ソフトな性格でいつも若手選手と親しく会話しています。父親が元メジャー選手というのも長所で、野球で成功したいという欲が人一倍強いです」。

韓国球界に精通する室井昌也氏 阪神が獲得ロハスは常に全力で勤勉な男― スポニチ Sponichi Annex 野球


○ラウル・アルカンタラ投手
谷本修球団本部長曰く、「アメリカにいる時から目をつけていた」そうです。


KBO時代のロハスジュニア選手とアルカンタラ投手の対戦動画が興味深い…
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日本で成功するためのカギは、弱点を突いてくる日本野球への対応でしょうか。クイックがあまり速くないので、盗塁を仕掛けられることが多いと思います。フィールディングも特別うまいレベルではありません。

阪神獲得のアルカンタラはとにかくタフ!最後までスピード落ちない 落合英二氏が分析/阪神タイガース/デイリースポーツ online

【更新】スアレス投手も残留報道…阪神の魅力とは?

メジャー流出がほぼ確実視されていたスアレス投手。
しかし逆転残留の報道が!

その決め手になったのは矢野監督のこんな言葉だったようです。

「条件は実はあんなに(米国の一部報道のように)良くないんですけど。(他球団に)負けているんですけど、監督の言葉に対して前向きな反応をしてくれているので、慎重に進めているところ」

阪神・スアレス残留濃厚 矢野監督「ラブコール」届いた 帰国前に直接「来季は優勝しよう」― スポニチ Sponichi Annex 野球
2年契約で2年目のオプションは選手側が持つプレイヤーズオプションという事で、とにかく2021年に結果を出せばMLBからも評価されて阪神からMLBに移籍できる権利があります。

この契約も大きかったようです。
阪神側としても来年に向けてモチベーションを高く持ってもらえるので、リスクもありつつメリットも。その間に若手が伸びれば…と期待が高まります。

またロハスJr選手も阪神を選んだ理由についてこんな事を語っていました。

ロハスJr.はまず、MLB球団からの自身の評価が想像以上に低かったことを明かし、見返すために日本球界への移籍を決めたこと、さらには巨人からも阪神と同じオファーを提示されたことを明かした。

「タイガースは来季に向けて本当に素晴らしいチーム作りを行っている」と、阪神編成部門の意欲的な姿勢に言及。そして、「東京は本当に素晴らしいし、ジャイアンツは日本のニューヨーク・ヤンキースのようなチームだ」として、“球界の盟主”へのリスペクトを払った。それでもなお、「タイガースは東京よりも家族に優しい西宮にあるチーム。家族も一緒に来る予定だ」として、2012年から5年連続で「関西住みやすい街ランキング」第1位に選ばれている西宮が最後の決め手になったという。

ロハスJr.はなぜ同額オファーでも巨人ではなく阪神を選んだのか。決定的な違いは… | THE DIGEST

サッカーにイニエスタ選手なども住むという「六甲アイランド
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甲子園からもほど近く、治安も良いようです。
こんな情報もサンズ選手からゲットしていたのかも。

▼今オフの「完璧」と称賛される補強。その立役者である谷本本部長ってどんな人?

編成トップの球団本部長には高野栄一氏に代わり、谷本修球団常務(53)が副社長兼務で就任し、嶌村聡副本部長がサポートします。

【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】脱“金本頼み”へ阪神フロント異例の大刷新 和田豊氏と「ノムラの考え」でチーム体質大転換 (1/5ページ) - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)
2017年オフに谷本修氏が編成のトップに就任。
思い返せばその後の2018年の近本選手・小幡選手らの指名、2019年の高校生を中心とした指名と外国人8人制、そして2020年の即戦力中心ドラフトなどここまで的確に補強ポイントを埋めているようです。


リーグ優勝に向けた想いは歴代でもNo.1かも…

 


▼おいおい…来季の先発どうなっちゃうの?!

開幕投手西勇輝投手が有力視されていますが、相次ぐ助っ人補強で先発陣がエグい!
2年連続青柳晃洋投手、2桁勝利の秋山拓巳投手、左のエース格の高橋遥人投手までが確定だとすれば、残り2枠。

まずは先発スタートが矢野監督から明言されている藤浪晋太郎投手。
外国人枠の兼ね合いはあるもののアルカンタラ投手とチェン投手。
ルーキーながらゲームメイク能力を期待される伊藤投手や村上投手。
コントロールに課題があるものの、パワーピッチングが楽しみでフェニックスリーグで結果を出している馬場皐輔投手、小野泰己投手、齋藤友貴哉投手。
ベテランの岩田稔投手や中田賢一投手も控えています。
若手ながら課題を確実にクリアしている西純也投手や及川雅貴投手、川原陸投手もシーズン後半からはいけるかも?

全員シーズン通して怪我も不調もなく投げ抜くことは難しいので、チャンスは巡ってくると思いますが、この層の厚さは球界でも上位ではないかと思います。

また、ロハスJr選手の加入で外国人枠や外野手枠争いも一気にレベルアップ。下位打線とは思いますが、ドラ1の佐藤輝明選手がどこでどのように使われて育成されるのかも注目です。