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キニナル記

その時気になったものを完全主観で綴ります。

阪神のドラフト2020は成功?各メディアのドラフト採点まとめ

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プロ野球の2020年のドラフト会議に臨んだ阪神タイガース
野手No.1の呼び声が高く、4球団による抽選の末に第一回選択希望選手として指名権を獲得した近大・佐藤輝明(さとう てるあき)選手を中心に8人の支配下指名、1人の育成枠での指名を行った。

矢野監督はこのように評価をしました。

投手5捕手も含めて野手4とバランス良く指名し、矢野監督は「この順位でこの選手を取れたんだというのもあるんで、俺の中では100点に近い」と総括した。

https://sportsbull.jp/p/867837/

その他の選手へのコメントがこちら。
阪神・矢野監督が指名8選手を解説 「100点に近い」多士済々の顔ぶれ― スポニチ Sponichi Annex 野球


そんな中、ドラフト会議の舞台裏と担当スカウトの評価が公開されていました。
www.youtube.com
緊張感が伝わりますね。

以下、ドラフト順位と担当スカウトの評価(敬称略)
1位・佐藤輝明(広角に長打を打つことのできる打撃力が売りの大学球界No.1スラッガー。高いレベルで走攻守3拍子が揃っており、スケールの大きさを感じさせる選手。)
2位・伊藤将司(出所の見えにくいフォームからキレの良いボールを投げ込む左腕。安定感を武器に、投球術で打者を打ち取り、ゲームメイク能力が高い。)
3位・佐藤蓮(大柄な体格から投げ下ろす最速155kmの真っすぐが魅力のパワーピッチャー。伸びしろも多く、リリーフエースになれる可能性を持った大器。)
4位・栄枝裕貴(大学日本代表にも選出された強肩・強打の大型捕手。守備でも肩の強さが突出しており、フットワークも良く、魅力溢れる即戦力捕手。)
5位・村上頌樹(140km後半の真っすぐと変化球の総合力で勝負する即戦力右腕。高校3年時春には全国制覇を経験し大学球界でも実績を残すなど大舞台に強い。)
6位・中野拓夢(ミート力が高く、バットコントロールも良い左の巧打者で、脚力にも優れ、走攻守揃った即戦力内野手として、1,2番バッターとしての活躍が期待される。)
7位・高寺望夢(広角に打ち分ける打撃センスが光り、攻撃型の1.2番打者としてチームを引っ張る存在になれる可能性を秘めた将来性豊かな選手。)
8位・石井大智(真っすぐのスピードと力強さが特徴の快速球右腕。テンポ良い投球や牽制も上手く、ゲームメーク力に長ける即戦力投手。)
育成1位・岩田将貴(極端なインステップとサイドスローで左打者の背後から投げ込むような球筋が特徴的な変則左腕。)
佐藤輝明、伊藤将司、佐藤蓮…2020年ドラフト指名選手、スカウトが注目したポイントは? 球団コメントを公開<阪神編> | ベースボールチャンネル(BaseBall Channel) - Part 3より抜粋。

動画で指名直後に挨拶の電話をしている様子から担当スカウトは以下のようです。
佐藤輝明(渡辺亮スカウト)
伊藤将司(平塚克洋スカウト)
佐藤蓮(吉野誠スカウト)
栄枝裕貴(熊野輝光スカウト)
村上頌樹(吉野誠スカウト)
中野拓夢(筒井和也スカウト)
高寺望夢(平塚克洋スカウト)
石井大智(山本宣史スカウト)
岩田将貴(田中秀太スカウト)

他にも葛西稔スカウトもいます。
ちなみに担当スカウトの平塚氏は梅さん(漫画「ど根性ガエル」の梅さんに似ていた)の相性で活躍。熊野氏は元オリックスの選手で金子千尋投手のスカウトにも携わっています。渡辺氏、吉野氏と筒井氏はリリーフとして、田中氏は俊足の内野手として阪神で活躍し、主に九州地区を担当していることから「秀太枠」と呼ばれています。
山本宣史スカウトは西純矢投手のスカウトにも携わっています。
畑山俊二統括スカウトは主に近鉄阪神でプレーし、藤川俊介外野手や藤浪晋太郎投手の担当スカウトでした。
なお、YouTubeのサムネイル最前列に座っている佐野仙好球団本部顧問(69)が今季限りで退団することが発表されました。

 

▼各メディアによる評価、解説者や評論家の評価や採点はどうなっているの?

ドラフト直後から各メディアによるドラフトへの論評をまとめてみました。

名スカウトのドラフト採点「成否ムラのない平均ドラフト。あえて90点と60点の球団を指摘するのなら阪神と西武だ」(THE PAGE) - Yahoo!ニュース

「福留がチームを去り、糸井も怪我続きで外野のポジションがひとつ空いてしまっているところを佐藤で埋めることができた。バッティングの間が取れず、関西学生リーグのレベルで今秋は打率.257程度しか打てていないのは気になるが、足がある選手なので使いやすい。大山とクリーンナップを打てば夢はある。2位の左腕の伊藤将司(JR東日本)は実戦型で3位の佐藤蓮(上武大)は馬力がある。5位の村上頌樹(東洋大)も故障明けだが、3年時にはMVPをとった右腕。内野手、捕手とバランスよく指名しているし、昨年の甲子園組で固めたドラフトに続いて、いいドラフトだったと思う」

論評は片岡宏雄氏(元プロ野球選手(捕手)・コーチ)


ドラフト会議で勝ち組は? 隠し玉ハンターの菊地選手が12球団を3段階で評価― スポニチ Sponichi Annex 野球

スター候補生の佐藤が1位で獲れたのが大きい。大学生が多いが、使い勝手のいい投手や最上級生になって伸びた選手らバランスが豊富。ただ野手は左打ちばかりで、現有戦力と照らすとどうか。遊撃で小幡が台頭してきたところで、6位中野、7位高寺と似たタイプがそろったのも気になります。

論評は菊地選手氏(元野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』編集者のフリーライター


1位は楽天、2位はDeNA…巨人と阪神は? 専門家が12球団の指名を順位付け | Full-Count

近大のスラッガー・佐藤輝明外野手を獲得。「失敗ドラフトではないですが、2、3位で投手。上位の右のパワーヒッターが補強ポイントな気がします」。陽川や中谷らがいるが、ここの厚みが必要だったか。だが、2位のJR東日本の伊藤将司投手は三振も取れる即戦力左腕。「高橋遥とはタイプがまた違う投手の感じがするので、もう1枚、ローテ候補が加わった。全体的に、年齢が高齢化している外野と投手。抜けるところをどう補強するのかと見ていたので、佐藤が獲得できてよかったというのが一番ですね。上武大の佐藤蓮投手や東洋大の村上頌樹投手をケガとはいえ、この順位で獲れたのもよかったと思います」

論評は野口寿浩氏(元プロ野球選手(捕手))


有識者ARAのドラフト通信簿:“本命”を外しても巨人は最高評価。一方、佐藤を引き当てた阪神、早川を引き当てた楽天の評価は? | THE DIGEST

4球団競合の末に交渉権を獲得した佐藤は、甲子園の浜風を無視できる数少ないスラッガーで、今後のドラフトや外国人獲得に幅広い選択肢を与えることだろう。一方で榮枝、中野、高寺は守備の評価が高く、現在の阪神にはいないタイプの選手だ。投手も即戦力の伊藤と村上に、伸びしろのある佐藤、石井、さらに変則左腕の岩田将貴(育成1位/九州産業大)とバリエーション豊か。村上と岩田は怪我の懸念もあるが、これも投手運用に余裕のある阪神ならではか。

論評はARA氏(Twitterなどで人気の野球解説者)


セ・リーグで最も「将来に適した指名」できた球団は?【2020ドラフト採点簿】 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

2位の伊藤将司(JR東日本)、3位の佐藤蓮(上武大)は少し順位が高いようにも感じるが、伊藤は左の先発、佐藤蓮はリリーフタイプと特徴がはっきりしている選手であることは間違いない。特に佐藤蓮の馬力は人並み外れたものがあり、将来のクローザー、セットアッパー候補として面白いだろう。一つ残念だったのが高校生が高寺望夢(上田西)だけだったところ。24歳以下の若手はまだまだ少なく、昨年多く獲得した高校卒の選手に刺激を与える意味でももう少し高校生を指名したかった。

論評は西尾典文氏(スポーツライター

12球団の指名を採点 補強ポイントに合致する楽天、独自路線のソフトバンク | Full-Count

阪神は4球団競合の末に佐藤の獲得に成功。2位でJR東日本の伊藤将司投手、3位で佐藤蓮投手を指名した。ただ、球団にとって最大のポイントは得点力不足の打線強化。佐藤でそれを補えたと言えるだろうか。

論評はFull-Count編集部


2020年ドラフト採点は阪神が最高得点 「ロマン枠」ズラリの西武が要注目 | 野球コラム - 週刊ベースボールONLINE

4球団が競合した1位指名で佐藤輝明(近大)の交渉権を獲得。攻守走でスケールの大きいスラッガーで甲子園の新たなスターになれる逸材だ。2位の伊藤将司(JR東日本)は投球術に優れた左腕。先発、救援と幅広く起用できる。4位の榮枝裕貴(立命大)は大学屈指の強肩捕手。梅野隆太郎の後釜として指名できたのは大きい。

論評は週刊ベースボールONLINE編集部


可視化して振り返る2020年ドラフト会議 各球団の「穴」は埋まったのか? - スポーツナビ

ポジションを見ると、投手4人、捕手1人、内野手3人。5位・村上頌樹(東洋大)、8位・石井大智(四国IL高知)など、下位指名でも1年目からの活躍が楽しみな逸材を指名することができ、今年だけを見ると合格点のドラフトと言えるだろうが、チームバランス的には高校生の指名が高寺望夢(上田西高)の1名のみで、外野手も0人と穴を埋められず。育成も大学生投手1名だけ。昨年の流れを継続させるためには、高校生の指名が少なく、その部分が不満だと言える。

論評は三和直樹氏(スポーツ記者)


いつもはけちょんけちょんにされる阪神のドラフトの評価ですが、今回は佐藤輝明選手の指名権を獲得し、2位で即戦力左腕を獲得し、捕手の年齢バランスを整えて守備力のある内野を補強するなど現在のチームのウィークポイントを的確に埋めるドラフトに概ね好評なようです。


 


阪神以外のチームへの評価は?評価が分かれる西武・DeNA

名スカウトのドラフト採点「成否ムラのない平均ドラフト。あえて90点と60点の球団を指摘するのなら阪神と西武だ」(THE PAGE) - Yahoo!ニュース

「失敗とまでは言わないが“あれ?”とは感じた。1位の渡部健人(桐蔭横浜大)はサプライズ指名。176センチ、112キロの巨漢のロングヒッター。おかわり君や、山川、森らの“関取型“の主軸を育てた西武らしい指名で、そういうノウハウを持っているチームだけに期待は高まるが、1位でなくとも指名はできただろう。早川を1位入札したように投手の補強が課題のはずなのに投手は2人だけ。2位の佐々木健NTT東日本)は富士大出身の西武ルートの左腕で、5位は未知数の準硬式出身投手の大曲錬(福岡大)。1位で大学生にもう1度勝負して、渡部は2位で良かったのかもしれない。野手の高年齢化対策がチームの課題ではあるが、少し戦略がずれているように見えた」

埼玉西武ライオンズへの論評は片岡宏雄氏(元プロ野球選手(捕手)・コーチ)


ドラフト会議で勝ち組は? 隠し玉ハンターの菊地選手が12球団を3段階で評価― スポニチ Sponichi Annex 野球

数年後を見ないと分からない、いちかばちかではないが振り幅の大きい指名。2位佐々木は即戦力かと思いきや、投げてみないと分からないロマン系。夢の広がる指名とも言えますね。

12球団の指名を採点 補強ポイントに合致する楽天、独自路線のソフトバンク | Full-Count
埼玉西武ライオンズへの論評は菊地選手氏(元野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』編集者のフリーライター

ロッテは地元の星の早川を外し、法大の鈴木昭汰投手を1位に。2位では明石商の中森俊介投手を指名した。ただ、今季得点力不足に苦しんだ点を考えると、補うべきポイントを押さえられたかどうか。ヤクルトは早川、鈴木と相次いで外し、1位は慶大の木澤尚文投手に。2位でも東北福祉大の山野太一投手と即戦力を指名したが、やや物足りない印象だ。

千葉ロッテマリーンズへの論評はFull-Count編集部


2020年ドラフト採点は阪神が最高得点 「ロマン枠」ズラリの西武が要注目 | 野球コラム - 週刊ベースボールONLINE

「外れ外れ1位」で木澤尚文(慶大)を指名。粗削りだが実戦で投げ続けることで進化する可能性は十分にある。堅守巧打の遊撃手・元山飛優(東北福祉大)、快足が武器の外野手・並木秀尊(独協大)は1年目からレギュラーを狙える。意外だったのは大学・社会人の投手の指名が2人のみだったこと。投手陣が壊滅状態であることを考えれば、チーム内の競争を促すためにもっと多くの投手を指名するべきではなかったか。

東京ヤクルトスワローズへの論評は週刊ベースボールONLINE編集部


1位は楽天、2位はDeNA…巨人と阪神は? 専門家が12球団の指名を順位付け | Full-Count

「くじ運が悪かったという点と今年の戦いを見た上では即戦力の先発投手の獲得だったのではないでしょうか。2位の山崎投手はリハビリから、平内投手はリリーフとしての評価が高い。今年、リーグ連覇目前とし、多少の余裕あるのかもしれないですね」。周囲が言うほど、即戦力先発投手が補強ポイントではなかったのかもしれないとも取れる。今年の戦力補強という観点だと「ローテをどうするんだろうは思いますが、原監督が考えた上での指名なので、来年のキャンプ、始まるのが楽しみですね」

読売ジャイアンツへの論評は野口寿浩氏(元プロ野球選手)


可視化して振り返る2020年ドラフト会議 各球団の「穴」は埋まったのか? - スポーツナビ

即戦力内野手も欲しかったところだが、それよりも30歳を超えた大島洋平平田良介の後継者と言える外野手が6位指名の1人だけでは物足りない。もう少し上位で指名するチャンスもあっただけに、やや疑問が残る。地元重視の指名に関しては球団としての確かな方針が見えるが、チーム編成上の穴は埋め切れなかったのではないか。

中日ドラゴンズへの論評は三和直樹氏(スポーツ記者)


有識者ARAのドラフト通信簿:“本命”を外しても巨人は最高評価。一方、佐藤を引き当てた阪神、早川を引き当てた楽天の評価は? | THE DIGEST

まさかの本指名が全員高校生。長年渇望した右の強打者・井上を筆頭に、身長193センチの大型外野手・笹川、強肩強打の捕手・牧原と、同世代では希少価値が高い選手ばかりだ。即戦力投手が皆無なのも、大関や渡辺等の支配下の目途が立てば説明もつく。ただ、野手が高齢化している現状を踏まえると、1人は即戦力の選手がいてもよかったのではないか。また、選手層の厚さから出場機会が得られない危険もあり、補強ポイントに関しての評価はC+としたが、この中から誰か1人でも「ポスト松田」になる選手が出てくれば大当たりのドラフトにになるだろう。

福岡ソフトバンクホークスへの論評はARA氏(Twitterなどで人気の野球解説者)


「巨人」の戦略に賛否両論…ドラフト「勝ち組球団」と「負け組球団」はどこなのか? | デイリー新潮

最も疑問が残ったのはDeNAだ。抽選を避ける傾向が強いが、今年も1位で入江大生(明治大)を単独指名。2位で牧秀悟(中央大)、4位で小深田大地(履正社)という大学と高校を代表する強打者を指名したのはプラスだったが、やはり最も重要な1位を軽視しているように見える。多少のリスクを冒してでも目玉選手を狙いに行く姿勢が全く見えないのは大きな疑問だ。

横浜DeNAベイスターズへの論評は西尾典文氏(スポーツライター



この論評が数年後、どうなっているのだろうか…
2016年のドラフト会議では当時1位指名の候補になっていなかった大山悠輔選手が今年ホームラン王争いするなど大化けする選手もいます。
ソフトバンクや巨人の育成から這い上がってレギュラーを掴む選手もいるので、そういった選手の”下剋上”に期待ですね。

 


阪神のドラ1佐藤選手のスケールがヤバい!

「恋人」との待望の対面に、矢野監督のテンションが上がりっぱなしだった。前日のドラフト会議から一夜明け、「ずっと興奮が続いている。昨日はよく寝れなかったです」と話すと、佐藤輝は「僕はぐっすり眠れました」と返した。対照的な言葉で会場の笑いを誘う。すかさず指揮官は「スケールがちゃうな~」と喜んだ。

メジャーですら4人、阪神1位佐藤40-40の期待 - プロ野球 : 日刊スポーツ
矢野監督の喜びようが伝わってきます(笑)

三塁手にも未練を覗かせた佐藤輝選手。しかしサードには大山選手がおり、大物とはいえルーキーがプロに慣れる段階もふまえると、守備力を生かした右翼手の方が一年目に使ってもらえやすそうです。

未来の主軸として、佐藤・大山・井上のクリーンナップを夢見る虎党がワクワクするドラフト会議になったようです。

 

ドラフト指名全選手はこちらで公開されています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201026/k10012682131000.html


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