page contents

キニナル記

その時気になったものを完全主観で綴ります。

巨人菅野が藤浪との自主トレを発表…阪神の選手の弟子入り事情

f:id:nyokike:20201028191630j:plain
惜しくもゲーム差なしの2位で終わった2021年の阪神タイガース

佐藤輝明選手、中野拓夢選手、伊藤将司投手のルーキー3人が新人優秀賞の獲得に象徴されるように近年の阪神タイガースはドラフト指名した選手が軒並み活躍する傾向があります。

矢野監督就任以降の主な選手
2018年
1位近本(21年最多安打) 2位小幡 3位木浪
2019年
1位西純 2位井上(21年二軍打点王) 3位及川
2020年
1位佐藤輝 2位伊藤将 5位村上頌樹(21年二軍9冠投手) 6位中野拓夢


同時に鳥谷選手、能見投手、福留選手といったベテランを放出し、糸井選手も出場試合が激減するなど世代交代が濃厚になり、梅野捕手ら30歳くらいの選手がほぼ一番上の年齢になっています。

こうした若返りによって中堅の大谷世代(94年生まれ)近辺の中堅選手が一気に追いやられる場面が増えています。

これに危機感を覚えたのか、阪神の各選手が球団の垣根を超えて理想を体現している現役選手と自主トレをするケースが増えており、2021年の弟子入り事情をまとめてみました。

 


伝統の一戦のライバル球団選手との禁断の自主トレ

報道陣がどよめいた発表は、巨人の菅野智之投手の契約更改の席での出来事でした。

 「自主トレは藤浪晋太郎君も参加します。突然連絡が来て“お願いします”と言われたので、いろいろ話をして“一緒に頑張ろう”と話しました」

阪神・藤浪 宿敵エースに弟子入り 菅野「突然“お願いします”と言われたので、“一緒に頑張ろう”と」― スポニチ Sponichi Annex 野球

藤浪晋太郎投手は高卒新人として阪神に入団し2013年から3年間で35勝を挙げ、最速162キロのストレートが武器の投手ですが、2016年から6年連続で成績が奮わず”もったいない選手”の象徴となっていました。
ちなみに菅野投手とは歳は違いますがプロ入りの同期にあたります。

「自分もアラサーなんで。もちろんうかうかしているわけではないですけど、もういい年なので。(来季は)しっかり頑張って、覚悟を持って臨みたい」

突然の直電で弟子入り志願!!阪神・藤浪復活へ 巨人・菅野と合体!!今オフ沖縄・伊良部島で合同自主トレ - サンスポ
2021年の契約更改でこんなコメントを残していた藤浪投手。
以前から武豊さんのジムに通って巨人の坂本選手と交流があったり、動作解析のドライブラインベースボール社を呼んだ中日の選手の自主トレに参加するなど知識欲は貪欲でした。

レーニングのメニューに関して菅野投手はこんなコメントをしています。

「砂浜を走ったりクライミングをやったりと、新しいことに挑戦しようと思っている。基礎的なものになるが、新しいことにチャレンジしながらやっていければいい」

「砂浜を走ることは、足のかむ力、足先まで神経を通わせる。より投球動作につながる筋肉につながると思う。クライミングも、指先や肘から先の感覚が持久力も含め、大事になってくるので生かせると、期待感をもっている」

巨人菅野智之 2億減の6億 自主トレには阪神・藤浪が参加 クライミングに“新挑戦”も(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース
中川皓太投手と鍬原拓也投手も自主トレに参加するようです。

そして巨人との自主トレと言えば昨年は藤浪投手と同級生の北條史也選手が、高校の先輩にあたる坂本勇人選手の自主トレに参加して話題になりました。

「そんなにキャッチボールに対して意識を置いてるの? っていうのがまずはすごく感じて。とにかく大事にされていて、それが守備、送球の安定感につながるんだなと」。

【阪神】北條が“大先輩”坂本との自主トレで一番驚いたのは…「衝撃」すぎるキャッチボール:中日スポーツ・東京中日スポーツ
北條選手はこんなコメントを残していました。

更に遡ると慶応大学出身の先輩の巨人高橋由伸さんと阪神伊藤隼太さんが自主トレを一緒に行っています。

ライバル球団ではありますが、切磋琢磨して”もったいない選手”で終わらないよう頑張って欲しいですね。

 


▼熊谷敬宥は広島のレジェンド級セカンドに弟子入り

阪神二塁手は糸原選手が近年掴んでいますが、そこに割って入ろうともがく熊谷選手が今年でゴールデングラブ賞9度の名手・菊池涼介選手(広島カープ)と自主トレをすることを発表しました。

「内野で勝負したいし二塁で出たい。すべてを聞きたい。『気合を入れてこい』と言われました」。

阪神熊谷敬宥が広島菊池涼介に弟子入り「内野で勝負したいし二塁で出たい」 - プロ野球 : 日刊スポーツ

面識はないものの中日ドラゴンズの三ツ俣大樹選手を介して連絡を取ったようです。

熊谷選手は2017年ドラフト3位で入団するも、なかなか一軍に定着できず、21年は主に代走で7盗塁(失敗1)を記録するも守備は出場機会を増やすために取り組んだ外野がメインでした。

22年は勝負したいと意気込む内野で躍動する熊谷選手が見たいですね。


また来季で入団3年目となる高卒の遠藤成選手が今季まで二軍打撃コーチだった平野氏の仲介で、オリックス吉田正尚選手と自主トレをすることが明らかになりました。

「長打が打てて、率も残せる。どうしたらそういうバッティングができるのかなっていうのを聞いてみたい」

阪神遠藤成「吸収してきます」オリックス吉田正に弟子入り - プロ野球 : 日刊スポーツ

 


▼高まる阪神コーチ陣の評価

21年のゴールデングラブ賞外野手部門で近本光司選手が初受賞した時のコメント

「プロ入りしてから筒井コーチと一緒に目指してきた賞でもあるので、初めて受賞することができて素直にうれしいです。走攻守でチームに貢献するのが自分のプレースタイルですし、これを励みに、来年からも続けて選んでいただけるような選手になれるように、しっかり頑張っていきたいと思います」

阪神・近本 初のゴールデングラブ賞受賞「筒井コーチと一緒に目指してきた賞」/阪神タイガース/デイリースポーツ online

肩を痛めて投手を諦めて外野手となった近本選手。
送球難を指摘する声もありつつも、安定した捕球技術と守備範囲の広さが頼もしいです。

近本選手の守備を向上させた筒井壮外野守備走塁コーチは、21年度のセ・リーグ盗塁王である中野選手の盗塁技術も高めています。

「こんだけ帰塁がうまいのに、あのリードならもったいない。単純に二塁ベースまでの距離が縮まれば(盗塁も)成功しやすくなると思い、一度思い切って(リードの)距離を広げさせたら、うまいこといったんです。そうなってきたら(中野)本人も自信を持って対応できるようになり、盗塁の数もどんどん増えていった。アドバイスをした時期は、彼がレギュラーに定着する少し前でしたかね」

“盗塁王”阪神・中野を激変させた筒井コーチの一言と「80センチ」のリード | 東スポのプロ野球に関するニュースを掲載
中野選手もこんなコメントしています。

「自信を持ってスタートを切れるようになった。スタートを切る勇気が一番、大事なんだと思いました」。

【球界ここだけの話(2518)】阪神・中野を盗塁王へと導いた筒井コーチの〝眼力〟 - サンスポ

1人でも飛躍するきっかけを掴む選手が現れてくれると、チームがグッと押し上げられるので、他の選手たちの動向にも注目です。