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キニナル記

その時気になったものを完全主観で綴ります。

なぜ「味の素レシピ」は炎上するの? 料理研究家が物議を醸した

※この記事は、2019年8月22日に作成されたものです。


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Twitterで人気の料理研究家 #リュウジ さんが紹介する #味の素 を使ったレシピが物議を醸している。食品添加物化学調味料に対する考え方や本来の味がわからなくなるなどの意見が寄せられていましたが、実際の危険性中毒性はどうなんでしょうか。味の素やうま味に関する論争をまとめました。



SNSで手軽なレシピを公開している料理研究家リュウジさん



























・今年「じゃがりこ」を使ったレシピが話題になりました

 


▼そんなリュウジさんのレシピの中によく「味の素」が入っていることが物議を醸している













































リュウジさんの味の素に対する見解



























▼味の素って危険なの?中毒性は? 公式HPが味の素の成分についてコメントしています




味の素

出典 www.amazon.co.jp





「味の素®」の主な原材料は、グルタミン酸ナトリウムです。グルタミン酸ナトリウムの原料は、日本ではさとうきびです。さとうきび糖蜜に発酵菌を入れて、醤油や味噌などを作る方法と同じ発酵法でグルタミン酸ナトリウムを作ります。

出典 味の素®の原材料は何?製法は?安全なの? | 品質保証 | 味の素株式会社






「味の素®」ができるまで




グルタミン酸は、昆布や野菜のうま味成分



1987年には世界中の研究機関で行われていたグルタミン酸ナトリウムの安全結果をもとに、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同食品添加物専門家会議(JECFA)が、グルタミン酸ナトリウムの安全性を評価し、「グルタミン酸ナトリウムがヒトの健康を害することはないので、一日の許容摂取量を特定しない」との結果が出されました。

出典 味の素®の原材料は何?製法は?安全なの? | 品質保証 | 味の素株式会社





さらに1991年には、欧州共同体の食品科学委員会(SCF)でもJECFAと同様の評価結果が出され、1995年にはFDAの委託により、米国実験生物学連合(FASEB)が評価を実施し、この報告書に基づき、FDAが安全性を再確認しました。また2003年には、オーストラリア・ニュージーランド食品基準庁も安全性評価報告書を公表しました。

出典 味の素®の原材料は何?製法は?安全なの? | 品質保証 | 味の素株式会社



・「うま味」って何?





味には塩味、甘味、酸味、苦味、うま味という5つの味があります。うま味の発見は1908年。東京帝国大学の池田菊苗教授が、昆布にグルタミン酸が多いことを見出しました。

出典 フェイクニュースと闘う味の素 ニューヨークから世界へ情報発信





昆布などの中性の食品の中では、グルタミン酸はナトリウムやカリウムなどと結合して存在し独特の味を持ちます。池田教授はそれを「うま味」と名付けました。

出典 フェイクニュースと闘う味の素 ニューヨークから世界へ情報発信



▼味の素へのネガティブなイメージがついたキッカケは?






グルタミン酸ナトリウム、MSG(Mono Sodium Glutamate)



1968年、大事件が勃発します。アメリカの医師が、MSGを大量に食べたことが原因で頭痛や顔のほてりなどが起きたとして、「中華料理店シンドローム」と名付けて権威ある学術誌「New England Journal of Medicine」で報告したのです。

出典 フェイクニュースと闘う味の素 ニューヨークから世界へ情報発信





その後、多くの実験・研究が行われ、1987年にはFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が安全だと認め、EUアメリカ食品医薬品局(FDA)なども同様の判断を示しました。しかし、風評は収まらず今に至っています。

出典 フェイクニュースと闘う味の素 ニューヨークから世界へ情報発信





ちなみに日本では、MSGの多用が味覚障害につながっている、という主張があります。しかし、科学的な根拠は示されません。食品には自然由来のうま味が大量に含まれており、人の体重の2%はグルタミン酸です。母乳にも非常に多く含まれています。

出典 フェイクニュースと闘う味の素 ニューヨークから世界へ情報発信



・日本では”化学調味料”という名称がネックになった?





日本はどうか。日本でMSGは食品衛生法第10条に基づき、厚生労働大臣が安全性と有効性を確認した「指定添加物」に登録されている。指定添加物は2018年7月3日時点で455品目あり、化学的合成品だけでなく、天然物も含まれる。

出典 アングル:うま味調味料、ネガティブイメージに変化 味の素は積極姿勢に転換 - ロイター





日本では「食品添加物不使用(無添加)」や「化学調味料無添加(無化調)」と書かれていると安心・安全だとイメージする消費者は多い。実際、「化学調味料は使っていません」、「無添加のつゆです」などと掲げ、無添加であることを売りにしているラーメン店やそば店もある。

出典 アングル:うま味調味料、ネガティブイメージに変化 味の素は積極姿勢に転換 - ロイター





日本では「70年代は食品を含む公害が課題となり、その中で化学調味料がネガティブなイメージに転換。80、90年代は食に関するグルメブームが起きたが、味の素への健康被害の疑念と妄想は続いた」と西井氏。

出典 【経済インサイド】いまだに「化学調味料」 味の素の“名誉回復”に社長自ら立ち上がった (2/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト

味の素の西井孝明社長のコメント





こうした風潮に対し、内閣府食品安全委員会の委員を昨年まで9年間務めたお茶の水女子大学・基幹研究院自然科学系食品貯蔵学研究室の村田容常教授は「添加物は安全性試験を通ったものしか認められていない。添加物を使うか使わないかは価値観の問題なので自由だが、使ったら危ないということは決してない」と述べ、「添加物イコール危険」とみなす考え方を批判した。

出典 アングル:うま味調味料、ネガティブイメージに変化 味の素は積極姿勢に転換 - ロイター

 


・”化学調味料”は現在は”うま味”調味料と呼ばれるようになった





化学調味料という呼称が広がったため、「天然」と対比してあまりよくないイメージを持つ人がいるのも事実だ。

出典 【経済インサイド】いまだに「化学調味料」 味の素の“名誉回復”に社長自ら立ち上がった (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト





うま味調味料や「味の素®」や「うま味だし・ハイミー®」は、ときどき「化学調味料」と呼ばれることがあります。これは昭和30年代にNHKの料理番組で、公共放送の立場上「味の素®」と製品名で呼べないため、一般名称として「化学調味料」が使われていた名残りです。昭和60年代以降は「うま味調味料」と呼ばれています。

出典 味の素®の原材料は何?製法は?安全なの? | 品質保証 | 味の素株式会社





現在では、行政の統計資料などで使用する用語の基本となる日本標準産業分類、日本標準製品分類などにおいても「うま味調味料」の名称に統一されています。

出典 味の素®の原材料は何?製法は?安全なの? | 品質保証 | 味の素株式会社



インドネシアで起きた「味の素事件」とは?



2001年、味の素のインドネシア法人が現地工場でうまみ調味料を製造する過程で豚から抽出した酵素を使っていたとして、日本人役員を含む社員6人が逮捕されました。

出典 食品業界のグローバル化に必須「ハラール認証」って? | 就活ニュースペーパーby朝日新聞 - 就職サイト あさがくナビ





このうまみ調味料はハラール認証を取得しており、製品には豚由来の成分は入っていませんでしたが、それでも製造過程で豚由来の酵素を使っていたことが問題とされ、消費者の怒りを買いました。

出典 食品業界のグローバル化に必須「ハラール認証」って? | 就活ニュースペーパーby朝日新聞 - 就職サイト あさがくナビ

ハラール認証とはイスラム教の戒律に則って調理・製造された商品であることを証するシステムのこと。





味の素はインドネシアで販売しているすべての製品を回収し、製法も豚由来の成分を使わない新しいものにして、事態は収束しました。

出典 食品業界のグローバル化に必須「ハラール認証」って? | 就活ニュースペーパーby朝日新聞 - 就職サイト あさがくナビ

 


▼「味の素論争」そのものに様々な意見が出ていました

















































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