スケート高木姉妹にカー娘吉田姉妹…メダル獲得の裏にドラマがあった

※この記事は、2018年2月25日に作成されたものです。

BODY:

平昌五輪スピードスケートの新種目「マススタート」の初代女王に高木菜那（たかぎ なな）選手が輝き、夏冬通して女子初の複数金メダルを獲得。そしてカーリング女子も日本初のメダルとなる銅メダルを獲得した。両種目のメダリストに存在する姉妹のドラマがここまでの道のりの苦しさを物語っていました。

▼新種目マススタートの初代女王となった高木菜那が日本女子初の複数金メダルを獲得

今大会から新種目となったマススタートで、高木菜那（２５＝日本電産サンキョー）が金メダルを獲得した。団体追い抜き金メダルに続き２個目のメダルを獲得し、マススタートの初代女王となった。

出典 高木菜那が逆転で２個目金！マススタート初代女王だ - スピード : 日刊スポーツ

出典 www.aflo.com

マススタートは今大会から行われるようになった新種目。出場選手（１２人、決勝は１６人）が一斉にスタートし、順位は得点制で上位８名までが決勝に進める。

出典 ＜五輪スケート＞高木菜が金で初代女王に　マススタート （毎日新聞） - Yahoo!ニュース

レースはリンクを１６周し、まずは４、８、１２周目の通過時の上位３人が得点（１位５点、２位３点、３位１点）をもらえ、ゴールでは１位６０点、２位４０点、３位２０点とビッグポイントが与えられる。

出典 ＜五輪スケート＞高木菜が金で初代女王に　マススタート （毎日新聞） - Yahoo!ニュース

このため、上位３人は見た目の順位と同じになるが、４位以降は中間ポイントの得点順になり、ゴールした着順が下でも、得点が多い選手の方が上位になる。

出典 ＜五輪スケート＞高木菜が金で初代女王に　マススタート （毎日新聞） - Yahoo!ニュース

出典 www.aflo.com

「最高の舞台で一番高いところに立ててうれしい。佐藤（綾乃）の分まで金メダルを取りに行くぞという気持ちでいった。団体追い抜きでメダルをとれたので落ち着いてマススタートも臨めた。自分の最高の滑りができて、最高の五輪にできたので本当に良かった」

出典 【平昌五輪】高木菜那「最高の滑り、最高の五輪に出来た。佐藤の分まで、金を取りにいく気持ちでいった」 - 産経ニュース

・フィギュアスケートの宮原知子選手も高木菜那らと支え合った

スピードスケート女子団体追い抜きで金メダルを獲得した高木菜那や、卓球の石川佳純らとリハビリを支え合い、笑顔で前を向くことの大切さに気付いた。「明るく過ごせば、後々に自分の人生にもいい影響を与えてくれると思いました」。

出典 内気な宮原知子を変えた高木菜那、石川佳純との交流 - フィギュア : 日刊スポーツ

▼才能あふれる妹に嫉妬した過去…互いに切磋琢磨した高木姉妹

北海道幕別町出身の２人は、子どもの頃から同じスケートの道を歩んできた。美帆選手は２０１０年、中学３年でバンクーバー五輪に出場したが、当時高校２年だった菜那選手は代表入りできなかった。

出典 高木姉妹、「互いに認め合っているのが強み」：平昌大会：読売新聞（YOMIURI ONLINE）

その横で、菜那の心は荒れていった。「美帆の姉」として扱われるいら立ち。リンクでその妹に勝てないいら立ち。けんかも増え、両親にも当たった。「口に出すと悔しくて泣いてしまう」と誰にも本音は言わなかった。

出典 高木姉妹８年の五輪金メダル物語、ケンカしたことも - スピード : 日刊スポーツ

・才能あふれる妹の姿に苛立ちを抑えられなかった高木菜那選手

菜那選手は高校卒業後、強豪実業団の「日本電産サンキョー」（長野県）へ。当時、コーチだった元五輪選手の吉井小百合さん（３３）は菜那選手を「『美帆のお姉ちゃん』じゃなく、『菜那』って呼んでもらえるようになろう」と励ました。

出典 高木姉妹、「互いに認め合っているのが強み」：平昌大会：読売新聞（YOMIURI ONLINE）

菜那選手は必死に練習し、１４年のソチ五輪では代表入りした。

だが、「転べばいい」とさえ思っていた五輪で菜那の嫉妬は消えた。あれだけ速かった妹が最下位に沈んだ。「上には上がいる」。自らの４年後へと視線を向けた。

出典 高木姉妹８年の五輪金メダル物語、ケンカしたことも - スピード : 日刊スポーツ

・挫折を期に姉への感情が変わっていった高木美帆選手

一方、日体大に進学した美帆選手は伸び悩み、ソチでは五輪の切符を逃した。悔しさを表に出すことはなかったが、父の愛徳よしのりさん（６０）は「とんとん拍子できていた美帆の人生にとっていい通過点になった」という。

出典 高木姉妹、「互いに認め合っているのが強み」：平昌大会：読売新聞（YOMIURI ONLINE）

４年間「五輪」と言い続けていた姉。「そこまでガツガツしなくても」と思っていた自分が情けなかった。五輪へのこだわりの差が結果に表れた。かつての菜那と同じように、美帆もまた、４年後へと決意を固めた。

出典 高木姉妹８年の五輪金メダル物語、ケンカしたことも - スピード : 日刊スポーツ

妹のラスト１周での逆転に思いを託した高木菜は「みんなで練習してきて、みんなが見守ってくれたから最後までゴールできた。本当に誇りに思う」と喜びの味をかみしめた。

出典 高木姉妹８年の五輪金メダル物語、ケンカしたことも - スピード : 日刊スポーツ

▼妹に負けない快挙を成し遂げた高木菜那選手に祝福の声が集まった！

▼カーリング女子のLS北見が、この競技で日本初のメダルとなる銅メダルを獲得

平昌五輪第１６日の２４日、カーリング女子の３位決定戦で、日本代表（ＬＳ北見）が英国に５―３で競り勝ち、この競技では男女を通じて初の銅メダルを獲得した。

出典 カーリング女子で「銅」、男女通じて初のメダル：平昌大会：読売新聞（YOMIURI ONLINE）

両チームとも複数点を取れないまま、3―3で迎えた第9エンド（E）。不利な先攻ながらスキップ藤沢がラストストーンでガードの後ろへ隠すドローショットに成功。英国スキップに自軍のガードをはじいて日本を押し出す高難度の“レイズ・テークアウト”を選択させた。英国がはじいたストーンは日本の脇をすり抜け、値千金の1点をスチールした。

出典 カーリング女子が銅メダル！英国を5－3で破る （スポーツ報知） - Yahoo!ニュース

第10Eは丹念にショットを重ね、英国がラストストーンでミス。日本がナンバーワンストーンとなり、連続スチール。日本選手は一瞬困惑した表情を見せたが、すぐに氷上で涙を流して抱き合った。

出典 カーリング女子が銅メダル！英国を5－3で破る （スポーツ報知） - Yahoo!ニュース

カーリング女子は正式種目となった98年長野五輪から6大会連続出場。過去5大会での最高成績は長野大会と前回ソチ大会での5位だった。今大会で準決勝に進出したことで日本カーリング界に新たな歴史を作っていたが、さらにメダル獲得という快挙を成し遂げた。

出典 カーリング女子が銅メダル！英国を5－3で破る （スポーツ報知） - Yahoo!ニュース

▼マススタートに続くカーリング娘たちの快挙にTwitterが沸いた！

リオ五輪水泳銅メダリスト

アテネ五輪ハンマー投げ金メダリスト

元フィギュアスケーター

プロ野球横浜DeNAベイスターズ

元プロ野球選手

・敗れたイギリスを称える声も

▼華やかな道を進む姉に嫉妬…しかしその姉の挫折を支えたのも妹だった

カーリングの町、北海道北見市の常呂町で知那美選手は７歳、夕梨花選手は５歳で競技を始めた。「お姉ちゃんはおしゃべり好きのムードメーカーで、妹は落ち着いていてしっかり者。正反対の性格だ」。

出典 姉妹放つ、再起の一投　平昌カーリング吉田姉妹 　日本経済新聞

２人は同市立常呂中学時代に「常呂中学校ＲＯＢＩＮＳ」を結成。2007年に日本選手権で３位に入り中学生旋風を巻き起こすなど、輝かしい競技人生を歩んでいた。

出典 姉妹放つ、再起の一投　平昌カーリング吉田姉妹 　日本経済新聞

・それぞれの道に分かれた運命

「ずっとお姉ちゃんと一緒にやれると思っていたのに」と夕梨花は振り返る。２０１０年、道は分かれた。

出典 カーリング吉田姉妹の「再生物語」　苦悩越え五輪の白星 - ライブドアニュース

バンクーバー後、「故郷の名前を背負って戦いたい」とゼロから立ち上げた新チーム。その初期メンバーには、鈴木夕湖（２６）や吉田姉妹の妹・夕梨花（２４）ら常呂中時代にチーム青森からの金星で旋風を起こした後輩たちを選んだ。

出典 吉田姉妹の葛藤…カーリング女子日本代表、結成までの濃密な人間ドラマ - ライブドアニュース

一方、夕梨花の姉、知那美（２６）はかつての本橋のように大先輩の小笠原に誘われ、「北海道銀行フォルティウス」に加入。１４年ソチ五輪の代表決定戦では、姉妹で明暗分かれた。妹は決勝にも進めず、姉はリザーブながら初の五輪切符をつかんだ。

出典 吉田姉妹の葛藤…カーリング女子日本代表、結成までの濃密な人間ドラマ - ライブドアニュース

・姉への感情が抑えられない時も…しかしそんな姉が苦境に立った

「お姉ちゃんはすごいね」。夕梨花は周囲の何げない言葉に傷ついた。「それですごく荒れちゃった」。突然泣いたり、怒ったり、落ち込んだりと感情をコントロールできなくなった。

出典 カーリング吉田姉妹の「再生物語」　苦悩越え五輪の白星 - ライブドアニュース

本番では体調不良メンバーに代わって出場し５位入賞に貢献。ところが帰国後、非情の戦力外通告を受けた。

出典 吉田姉妹の葛藤…カーリング女子日本代表、結成までの濃密な人間ドラマ - ライブドアニュース

「北海道銀を離れた時、カーリングもやめるのではないかというくらい落ち込んでいた」。ＬＳ北見の元メンバー、馬渕恵さん（34）は当時の様子を語る。

出典 姉妹放つ、再起の一投　平昌カーリング吉田姉妹 　日本経済新聞

失意に沈む知那美に、北見から手をさしのべたのが本橋だった。姉への葛藤を抱えていた夕梨花とも高校以来の共闘。さらに本橋は産休に入る直前、高校卒業後から郷里を離れて中部電力（長野県軽井沢町）で戦ってきた藤沢も「帰っておいで」と口説き落とした。

出典 吉田姉妹の葛藤…カーリング女子日本代表、結成までの濃密な人間ドラマ - ライブドアニュース

・そして姉妹で掴んだ五輪の切符、姉はムードメーカーとして盛り上げた

昨年２月の日本選手権では、小笠原が率いる知那美の古巣を撃破。さらに代表決定戦で藤沢の古巣を破り、小さな町のチームが結成８年で初の五輪出場を決めた。

出典 吉田姉妹の葛藤…カーリング女子日本代表、結成までの濃密な人間ドラマ - ライブドアニュース

その明るいキャラが話題に…

開催中の平昌オリンピックにて、カーリング女子の吉田知那美選手が人気アニメ「ラブライブ！」に登場する矢澤にこの合言葉「にっこにっこにー」を披露してネットで話題になっています。

出典 カーリング女子の吉田知那美選手が「にっこにっこにー」を披露してトレンド入り　「めっちゃ嬉しい」「かわいい」 - ねとらぼ

披露されたのは「日本対韓国」戦での選手紹介の際。人差し指と小指と親指を立てる例のポーズと動きまでつけて「にっこにっこにー」を笑顔で披露し、瞬く間にネット民の間で話題に。

出典 カーリング女子の吉田知那美選手が「にっこにっこにー」を披露してトレンド入り　「めっちゃ嬉しい」「かわいい」 - ねとらぼ

矢澤にこ役の徳井青空さん